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書籍

職人のメモ

あのノルド達が現れたとき、面倒を起こしに来たのだと思った。
だが、彼らは洞窟施設での作業のために、私を始めクランの者達を雇うと決めた。
なるほど。金が出続ける限り、このオークは文句なく司祭や信徒のために働くだろう。
たとえこちらが彼らのことを、少し薄気味悪く感じたとしても。

* * *

これほど精緻な浅浮き彫りを彫るのは初めてだ。
彫った一連のパネルを通して1つの物語を語る極めて困難な作業だ。
しかし、ぜひ私にと司祭に言い張られたので、全力を尽くした。
司祭は物語を向上させるための提案さえ受けれ入れてくれた。

* * *

仕事はもう少しで終わる。
この場所で作業を終えられれば嬉しくなるだろう。
仕事は興味深く、報酬もいいが、埋葬室を作っていることに気づくと、疑念が頭をもげ始めた。
私のクランは死者がそばにいると落ち着かない。
それに司祭にも不安を感じた。不思議な表情をしている。
だが、私はこの石を完成できることが誇らしくてたまらない。
万事順調にいけば、明日には担当した部分が終わる。家に帰れるのだ。

* * *
土壇場になって司祭から、私が完成させたばかりの大きな浅浮き彫りの、小型版を4つ作るよう要求された。
交渉の末、浅浮き彫りの各パネルに興味深い要素を1つ加えることを納得させた。
司祭の信徒は高難度の施錠装置を作り上げていた。
私に言わせれば、ドワーフは重量やボタンなどについては無茶苦茶なところがある。
新たに設置するこの新装置のために、この小さめのパネルを頼まれた。

* * *

他のオークの職人たちの中には、スカイリムに作られているこれと似た墓の話を聞いた者もいた。
そこの職人たちは仕事が完成すると、墓の秘密を守るために抹殺されたという。
悪い暖炉夫人の話みたいに思える。

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