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リバーラーク号(海上で遭難)の操舵手、アドウィグ・レイシコットの所有物
第二紀574年、恵雨の月6日
船はシストレス諸島北のどこかで遭難した。スコールの中で雷に打たれたのだ。俺は海辺に辿りついたが、他の者たちは運がなかった。ドネルやワトキンス、船長の姿は見つからない。周辺を見回って、現在位置を確かめたい。
第二紀574年、栽培の月2日
八大神よ助けたまえ。どうやら俺はアメノスに打ち上げられたらしい。この島には蛇と犯罪者、そしてその他の不愉快なものが一杯だ。とてつもなく腹が減っているが、囚人たちには近寄りたくない。静かな場所を探して、しばらく身を潜めているべきだろう。とにかく海に目を配っておかなくては。会社はいずれ我々を探しに誰かを送ってくるはずだ。
第二紀575年、真央の月?日
船の痕跡は一切なし。忌まわしい緑の大蛇と、地平線に見えるシーエルフの船を除いて、誰の姿も見えない。希望を失いつつある。
第二紀575年、降霜の月?日
ドネルとワトキンスを見つけた! 海辺のすぐそばにいた。どうしてこれまで見逃していたんだろう。彼らは少し傷ついている。腕や足がなくなっている。だが俺が直してキャンプに連れていった。マーラにかけて、再び話し相手ができてよかった!
第二紀576年? 、黄昏の月?
もう2年ぐらいになるだろう。ドネルとワトキンスや、残りの仲間たちはうまく野営地に落ち着いた。時々言い合いにはなる。主に何を食うかとか、あいつらが皿洗いをしないこと、難破の前には誰の恋人が一番美人だったか、といった話題だ。それでも、こいつら抜きでこの自然の中を生き延びられたとは思えない。一人で苦しむより、一緒に苦しむ仲間がいるほうがいい!
第二紀577年? 、恵雨の月?
もう難破から3年になる。乗組員が揃ったのだから、もう少し遠くまで探索の手を伸ばす時だ。野営地から遠くないところに入江があるはずだ。いい収穫があるかもしれない!
第二紀577年? 、恵雨の月?
入江はダメだ。忌々しい魚エルフどもの巣窟になっていやがる! ついてないにもほどがある。もっと警戒しなくてはならない。罠をもっと仕掛けるんだ! 何者かがこの野営地を視界に入れようものなら、網に入った魚のように捕まるだろう!
第二紀580年? 、黄昏の月?
最後に書いてから長い時間が経った。書く道具を手に入れるのも難しくなった。ここ数ヶ月は漂流物もさっぱり来なくなった。モーナードが巡回の手を厳しくしたのか、人々がここに来るのをやめたのかはわからない。まあ、どうでもいいことだ。俺には仲間たちがいるし、他に行く場所もない。
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