愛しい子、日が経つごとにあなたが世界から消えていく。私はもう、あなたの笑い方、日を浴びた髪の輝き、ある日突然何より大切になった、取るに足らないささいなことをたくさん忘れてしまった。
いなくなってずいぶん経つから、喪失の痛みで動けなくなることはもうない。でも、恋しいわ。あの悲しみが恋しい。
あの悲しみがないと、最初からあなたがいなかったような気がしてしまう。それが恐ろしい。あなたが亡くなってから、「いずれ痛みは消え去る」という手紙を何通も受け取った。確かにほとんど消え去ったわ。完全にその悲しみを取り戻したい。
あなたの思い出はできる限り抱きしめておく。少なくとも、それだけはできる。
母の嘆き

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