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書籍

ドゥエマーの巨大構造物案内

ドゥエマー学者、ヴォリナラ・クリーブ著

ドゥエマーのアニムンクリの様々な様式については広く知られているが、大型のドゥエマーの驚異の多くは謎のまま残っている。ドゥエマーの天球儀とファブリケーションの伝説は溢れている一方で、直接体験した一次証言は不足している。私は生涯をドゥエマーの巨大構造物の研究に費やしてきた。かなりの成功を収めてきたものの、どうしても見つけたい特別な機械がある。それがドゥエマーの音響共鳴装置だ。

最盛期、ドゥエマーは音の力をほぼ完全に掌握していた。数え切れない年月が過ぎた今も、この分野で彼らと肩を並べる者はいない。魔法ではなく、音が彼らの台頭を促進した。音の幅広い利用には常に驚かされている。ドゥエマーは音を採鉱、医薬、建築、心理学にまで応用した。心理学の利用には最も興味をそそられている。チャイマーの研究によれば、ドゥエマーは音を使って意志の弱い者を自在に操れたという。複雑な聴覚による催眠術の一形式である。幸いドワーフは我々の立派な先人に対して、戦場でこの技術を活用することはなかった。装置は規模が大きく複雑で、輸送はほぼ不可能だった。それでも彼らは音響共鳴装置と呼ばれる巨大な装置を使い、限定的な規模で利用していた。

伝説が真実なら、この共鳴装置は驚くほど複雑な建築学の驚異だ。最も堂々たる巨人よりも高く聳え立ち、洞穴状の部屋をパイプとダイヤルとピストンで埋め尽くしている。起動すると共鳴装置は力強い音を放ち、弱いエルフや人間の脳波を変え、深く落ち着かせて心からの喜びを感じさせるか、過度の不安や恐怖を誘引できた。そうした装置の活用法は事実上無限だ。ああ、この目で一度も見られないなんてたまらない。もしそうした力を複製し完成させられたら、トリビュナルの子供たちはタムリエルもその向こうの大陸も、最高の状態で支配するだろう。

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