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書籍

食の旅、第1巻

食の求道者、ラローム・ルモンズ著

私はついに、緑豊かなブラック・マーシュの沼地に辿りついた!
私は常々、本場のアルゴニアン料理を味わう機会を求めてきた。
そして今ようやく、念願の瞬間が訪れたのだ!
まずは地元の珍味から始めることにした。
ナメクジである。

上等なアルゴニアン料理の全てがそうであるように、ナメクジも多くの場合は生で、ソルトメドウの葉の小枝を添えて出される。
私は今回の訪問中、3種類しか味わうことができなかった。
シェフの訛りは非常にきつかったが、メニューの制限は季節と関係しているのだと思う。
沼の季節は風のように素早く移り変わることを私は知った。
だから数日後にはまったく異なるメニューから選べるかもしれない。
今日食べたものと同じくらい、味わい深ければいいのだが!

ビアーデッド・ブルー
この藍色の美しい生き物はツォフィア洞窟周辺の沼でよく見られる。
大まかに言ってノルドの親指くらいのサイズで、長い目の茎状部の下に、毛むくじゃらの触手を生やしている。
このナメクジには繊細な香気があるが、さわやかな柑橘系の風味を基調に秘めている。
触手の多さゆえにビアーデッド・ブルーには独特の食感があり、その点が少々気になるかもしれない(特に生で食した場合)。
しかしその味は端的に言って最高だ。
風味としては、噛んだ時に強く柑橘系の香りを感じるが、その奥にはかすかな土っぽさが隠されており、大地を感じさせる。
かなりのご馳走だ!

ブラックバンド・スライダー
ブラックバンド・スライダーはこの地方の特産品だ。
蒸してからゾウムシの幼虫とオレンジグラスの上に乗せて食べることが多いが、私は生で食すことを強く勧める。
このナメクジは刺激されると苦味のある黒い油を分泌するが、それをさっとふき取れば、青白くなめらかな膜の表面に横長の黒い斑点がついた、長い胴体があらわになる。
洗った後でもブラックバンド・スライダーは硬く、苦味もあるが、これを我慢すればさわやかで繊細な後味に辿り着く。
アルゴニアンはこれを楽しむらしい。
基本的には威圧的な食べ物だが、そこに花が咲いたようなまろやかさがあるのだ。

キング・イエロー
キング・イエローがこの時期に食べられると知って喜んだ。
これは実に巨大な生物だ。
ほぼ私の前腕くらい長く、それが肉々しい、波打つ毛の森で覆われている!
アルゴニアンの表情はいつも判別が難しいが、私が生で食べたいと言った時、シェフは非常に驚いたと思う。
彼はこの獣をワッソーナッツの葉にくるみ、藍色ユリを添えて出した。
私はすぐさまその苔っぽい、草のような豊かな香りに驚かされた。
この獣が分泌する粘液の中に、ブラック・マーシュの全ての匂いが感じられると言ってもいい。
一口味わうたびに新しい、驚異的な風味の波が押し寄せた。
尻尾の肉の複雑で風味豊かな味わいは、次第にコクのある、脂っぽい苦味の膜へと進む。
そして最後に、私は頭へと辿りついた。
この危険なほどの風味の噴出を上回るものは、ちょっと思いつかない!
バターのような甘ったるさ、食べ終わる頃には乾いたマスタードのような味へと激しく移り変わる。
感激だ!

私は重い心でテーブルを去った。
おそらく次の季節までキング・イエローを味わうことはできないだろうと分かっていたからだ。
だが、明日にはまた新しい、大いなる食の冒険が待ち受けていると知って気持ちが高まっている。
今回はカブトムシの幼虫だ!
待ちきれない!

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