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書籍

4.復讐の道具

第一紀2249年から第一紀2259年の間、造船所は昼夜を問わず働き、全旗海軍を強化するために凄まじい数の艦船を建造した。2260年に、艦隊はさまざまな規模の船を130隻も擁していた。アルゴニアンやブレトン、コロヴィアやエルフ、カジート、レッドガードの旗を掲げ、また海賊や傭兵も含まれていた。これらの国家はまた数千人もの船乗りや海軍兵士、冒険者、補佐の人員を、タムリエル史上おそらく最大のこの同盟作戦に投入した。艦隊の準備は整った。タムリエルの復讐の道具を、スロードに向けて解き放つ時が来たのである。

強大なエルフの魔術師シラベインを脇に従え、ベンドゥ・オロ男爵提督が命令を発すると、同盟艦隊はハイ・アイルの港からスラスのコーラル王国に向かって出航した。艦隊はアビシアン海から真珠海へ、付呪をした磁鉄鉱を用いて方角を定めつつ、大船団の陣形を崩さぬよう、また航路を外れぬように航海した。激しい嵐を通り抜け、スラシア諸島に到着すると、艦隊は島々が濃い霧に包まれていることを発見した。ベンドゥは魔法の幻影を使ってそれぞれの船に現れ、艦隊に一番大きな塔を攻め、そのサンゴの塔を打ち崩せと命じた。

多くの船が失われたが、スロードは卑劣な疫病をタムリエルに放った代償を支払った。男爵提督ベンドゥ・オロは勝利し、生き残った艦隊をハイ・アイルに連れ帰ったのである!

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