うう。今日もまたオルシニウムだ。
クラヴェル。正直に言うが、早いところオーリドンへ帰らないと狂ってしまうかも知れない。
この街で商売してる商人どもは恥知らずばかりだ!
オークの露天商が何を売りつけようとしたか信じられまい。
何気なく根菜とスノーベリーの詰め合わせを見ていたんだ。
ちなみにどれもしなびて悪くなっていた。
すると、歯のない商人が器に盛った脂肪を私の顔に突き付けた。
器に山盛りの脂肪だ。信じられるか?
それが伝説のトロールの脂肪だとかそういうでたらめを並べるんだ。
誰がそんなものを買いたがるんだと尋ねると、彼はしょぼついた目を怒らせた。
トロールの脂肪についてもっと知りたいか?
今や私もエキスパートだ。
トロールの脂肪はタムリエルで最も高濃度な脂肪だと知っていたか?
ホーカーの脂肪よりもだぞ。知らなかったろう。
どうやら、この脂肪は優秀な潤滑油になり、特に寒い気候では理想的なものだそうだ。
そしてロスガーが寒いことはよく知っているよな?
鎧がくたびれて見えるって?
じゃあこの気色悪い脂肪を使ってみろ。
タムリエル中を探したってトロールの脂肪よりいい研磨剤はない!
湿布や他の様々な薬としても使える。
窓枠に塗れば害獣避けにもなる。
乾燥させれば気持ちの悪いジャーキーにもなる。
煮ればとても強力な接着剤にだってなる。
吸血症すら治癒できる! 知らなかったな。
奴が寝室でのトロールの脂肪の様々な使い方を話し始めた時、失礼させてもらわざるをえなくなった。
それからマラキャスと話すときにも使えるとも言っていたな。
それだけはちょっと面白いと思った。
どうやら、トロールの脂肪をマラキャスの偶像に塗りたくれば、デイドラ公と話ができるそうだ。
これは試してみないとな。
なんで彼の緑の子供たちが、こんな粗悪品を売って回ってるのか聞いてみたい!
もう1週間ここを試してみるつもりだ。
エチャテレチーズやマンモスの胃袋シチューをあと一度でも勧められたら、バルケルガード行きの船に飛び乗って帰る。
お前がいようがいまいがな!
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